ドイツの見本市会場 ―海外市場参入のための登竜門
ドイツは世界屈指の国際見本市開催国です。各分野の世界的に有名な見本市の実に3分の2が、ドイツで開催されています。現在、年間で約160から180件の国際見本市や国内見本市が開催されていますが、その累計出展者数は18万社弱、累計来場者数は1000万人にものぼります。ドイツの見本市が重要視される理由としては、その高い国際性が挙げられます:出展者の約60%がドイツ国外からの参加者で、内3分の1がEU域外からの参加者となっています。一方、来場者の方は、約4分の1がドイツ国外からの来場となっています。これら主要見本市の他にも、ローカルな専門見本市や一般の来場者を対象とした見本市が多数開催されており、こちらの累計出展者数は約5万社、累計来場者数は約6百万人となっています。また、会場別の展示面積を見てみると、上位10施設は展示面積が10万㎡を上回っています。さらに、世界の見本市会場のランキングによると、展示面積の上位7会場中に4つドイツの見本市会場が、売上では上位10会場中に5つドイツの会場がランクインしています。
このため、ドイツの見本市は、海外志向の強い企業が自社製品の紹介や、競合相手を把握する場として、また提携先や見込み客との情報交換を行う場として、非常に重要な意味合いを持っています。また、ドイツの見本市は、一般の消費者に商品を宣伝する場ではなく、その多くが業界のプロを対象とした専門見本市となっており、商談に集中できる環境が整えられています。このため、見本市の出展に際し入念な準備を行うことで、ひじょうに効率的なマーケティング活動を行うことができ、顧客の開拓や相互交流が図れます。出張等を通じ、独自に同様な海外展開を図ろうとすると、比べ物にならないほど大きな投資が必要となります。デジタル化が進む今日ですが、海外進出、特に立ち上げに際しては、人と人が顔を合わせて業務を進めるという鉄則があります。それゆえ、ドイツの見本市会場は、海外販路拡大のための理想的なプラットフォームを提供しています。


